修正方法
track
要素の kind
属性が "captions" という値を含むことを確認します。キャプションテキストが、誰が話しているのか、会話の書き起こしテキスト、音楽による合図、効果音といった audio
要素のすべての意味のある情報を伝えていることを確認します。
次のコードは二つの異なるトラックを追加する方法を表しています。一つは英語、一つはスペイン語です:
<audio>
<source src="mySpeech.mp3" type="audio/mp3">
<track src="captions_en.vtt" kind="captions" srclang="en" label="english_captions">
<track src="captions_es.vtt" kind="captions" srclang="es" label="spanish_captions">
</audio>
注記:
キャプションと字幕は同じものではありません。キャプションは聴覚障害のある人がコンテンツを理解するために必要です。キャプションにはすべての会話やナレーションに加えて、すべての重要な背景音や他の音についてのテキストによる説明が含まれます。字幕は通常は言語翻訳であり、聴取者が理解できない言語で提示されているコンテンツの理解を助けるためのものです。例えば、スペイン語の音声ファイルには英語の字幕を含めることができます。字幕は通常、会話とナレーションのみを含みます。
これらの違いを考えると、聴覚障害のある人の利用を可能にするためには kind="subtitles"
ではなく、kind="captions"
を指定します。
src
属性はトラックファイルの名前を提供します。kind
属性はファイルのコンテンツを説明します。srclang
属性は適切なHTML言語コードを用いてトラックファイルの言語を指定します。label
属性はトラックの名前を提供します。src
属性以外の属性はどれも必須ではありません。ただし、これらを指定するとより明確になるため、強く推奨されます。
なぜ重要なのか
音声ファイルにキャプションがない場合、聴覚障害のあるユーザーは、誰が話しているのか、その会話内容、音楽による合図や効果音といった会話ではない音による情報などの、音声が伝える意味のある情報を知ることができません。キャプションは音声トラックで提供されている一部のコンテンツを提供します。
会話以外に、映像の中でもさまざまなことが起こります。全盲の人は映画内の会話を聞くことはできますが、重要な視覚的情報は得られません。視覚的な部分は、音声解説を用いて映像の音声を補足することにより、アクセシブルにできます。音声解説では、ナレーターは会話の間の空白で話し、何が起こっているのかを理解するために必要な文脈を提供します。
HTML5 の音声に関する要素 (例:<audio>
) には <track>
要素を用いてキャプションを提供しなければなりません。最も効果的にするには、キャプションは会話、音楽による合図、効果音、および他の関連する情報を含む音声が伝えるすべての意味のある情報を伝えるべきです。
ルールの説明
track
要素が kind="captions"
プロパティのついた各 HTML5 audio
要素に存在しなければなりません。キャプションは、音声ファイルと同期した、聴覚障害のあるユーザーのための会話、ナレーション、およびすべての重要な音声情報のテキストです。
仕組みについて (簡単に言うと)
すべての HTML5 <audio>
要素の使用方法を確認し、それぞれに値が "captions"
の kind
属性が付与された <track>
要素が含まれていることを確認します。